【緊急事態】全日空171便 緊急降下 重大インシデント

過去事例に学ぶ

みなさんこんにちは!GOROです👨‍✈️

今回は、ANA171便の事例のついてご紹介します。

乗員乗客163名

2019年、6月1日、日本時間の4時32分、ANA171便はアメリカのサンノゼ国際空港を成田空港に向けて、乗員乗客163名を乗せて、離陸しました。

サンノゼ国際空港を離陸したANA171便はおよそ9時間半後、成田空港まであと1時間ほどになったところで緊急事態を宣言し、急降下を開始しました。

いったい何があったのでしょうか??

787の最新の与圧システム

ボーイング787はアメリカの航空機メーカー、ボーイングの最新機材です。

さまざまな革新的技術を採用していますが、その中の1つが与圧システムです。

ボーイング787では、巡航中でも機内の与圧を6000ftに保つことができます。

ボーイング777や737などの従来の他の飛行機では、機内与圧高度が8000ftまで上がります。

8000ftは富士山の6合目相当の高度であるのに対し、6000ftは富士山3合目相当の高度であるので最新機材のボーイング787では、機内の与圧が大幅に改善されているということになります。

長時間飛行する国際線では特に、この与圧の差が機内の環境の快適性の向上につながっています。

ボーイング787の空調システムは左右に2系統用意されています。

その空調システムから外気を取り込み、加圧した機内に空気を送りこむことで機内の与圧を調整しています。

次々に発生する異常

順調に飛行を続けたANA171便は、成田空港への着陸の1時間半前、太平洋上を43000ftで飛行していました。

機長は成田空港への到着時刻を調整するため、マッハ0.84からマッハ0.78にスピードを落としました。

それから5分ほどすると、ANA171便の計器にメッセージが現れました。

それは、2系統ある空調システムのうち、左側の空調システムに異常があるとうメッセージでした。

機長が計器で機体の状況を詳しく確認したところ、左側の空調システムが完全に停止してしまっていました。

機長はチェックリストに従い、左側空調システムの不具合に対処しました。

チェックリストの内容は、まずはリセットスイッチを押すことで、空調システム全体の再起動を試みるというものでした。

この手順により、ANA171便の空調システムは再起動を開始しました。

しかし、リセットスイッチを押してから2分後、再び計器にメッセージが現れます。

機長が確認したところ、今度は先ほど不具合のあった左側だけではなく、もう1系統の右側の空調システムにも異常が発生し、なんと、左右両方とも停止していました。

左右2系統両方の空調システムが停止してしまうと、機内に加圧した空気を送り込むことができず、穴の空いた風船の如く、機内からどんどん空気が抜けていき、機内の与圧を保てなくなってしまうのです。

そのため、ANA171便は、空気の薄い高高度から、より空気の濃い低高度に降下することをすぐに決断し、43000ftからの降下を開始しました。

機内の与圧の変化を注視しながら降下していたものの、降下を開始しても機内の空気は抜けていき、約5分ほどで計器に「Cabin Altitude」という警報が出ました。

この警報は機内の与圧高度が10000ftになった時に出る警報で、この警報を受けて、機長は管制官に緊急事態を宣言し、緊急降下をすることを決断しました。

この後、ANA171便はどうなるのでしょうか?  またなぜ、こうなったのでしょうか?

続きはこちらの動画でお楽しみください。   では、また👨‍✈️

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