【空港解説】新千歳空港 出発編

空港解説

皆さんこんにちは!前回の新千歳空港到着編に引き続き今回は出発編をお伝えします。

飛行機はどうやって新千歳空港から各地に出発していくのか解説致します!!

新千歳空港からの出発便

新千歳空港からの国内線は日本各地への便があります。その中でも那覇線は国内線最長の区間となっています。運航はPeachで飛行距離は2400km、新千歳→那覇は飛行時間約4時間であり、羽田→台北間とほぼ同じスペックなので近距離国際線並みの飛行時間です。

国際線に関しては北米路線は残念ながらありません。欧州方面はKLMがアムステルダム線を運航していましたが2002年に休止してしまいました。その後2019年からフィンエアーがヘルシンキ線を冬季限定で開設、2022年からは夏季も運航する予定となっています。アジア、オセアニア方面は日本の航空会社の直接の運航は残念ながらありませんが、中国、台湾、韓国、タイ、ハワイへの便が運航されています。

国際線の利用者数はコロナの影響で落ち込んでいますが、コロナ前の5年間で見れば2014年は150万人でしたが、2018年には370万人と大幅に増加しています。そのため将来的に内際共用の第3ターミナルを建設する計画もあるようです。

北海道エアポートHPより

新千歳空港の国内線ターミナルはアメリカのダラス・フォートワース空港の形を参考に作られました。T3も同じ形にしてほしかったな〜。

ダラス・フォートワース空港のターミナルの形状 Wikipediaより

新千歳空港からの飛行機の出発

新千歳空港から飛行機はどのように出発していくのでしょうか??

一般的な飛行機の出発順序はこんな感じです!

滑走路の使い分け

新千歳空港には2本の滑走路があります。離陸には西側の滑走路RW01L/19Rを使用します。ターミナルが滑走路の北に位置しているので使用滑走路が19Rの場合はすぐに離陸、01Lの場合は地上滑走に時間がかかる傾向にあります。

TAXI時間の違い  AIPより

新千歳空港の出発方面別の経路

飛行機は空港を離陸後、SIDという出発経路をたどって航空路まで飛行します。航空路を高速道路本線だとするとSIDはインターチェンジの役割です。車がインターチェンジで加速して高速本線に合流するように、飛行機はSIDで加速しフラップを収納し高度を獲得して航空路に合流していきます。

SID→航空路のイメージ

新千歳空港は出発方面が4方向あります。

南方向への出発

南方向への出発はSIDでTOBBYというWaypointに向かいその後航空路へと合流していきます。東京方面や仙台などの東北地方の太平洋側へは南へ出発していきます。

新千歳空港は使用滑走路によってSIDが異なります。RW01L使用時にはより早く南へと旋回できるTOBBY Departureが。RW19R使用時にはRNAV SIDのJUGGLAR Departureが使われます。

RW01L使用時 TOBBY Departure
RW19R使用時 JUGGLAR Departure

上のチャートで01L使用時はTOBBY DEPの方がJUGGLAR DEPよりも早く南に旋回できるので有利なことがわかります。

慣れていない海外のエアラインはこの使い分けに戸惑っていることもありました

南西方向への出発

名古屋、大阪、九州方面や韓国、中国方面へは南西方向に出発していきます。離陸後はSIDでDALBIというWaypointまで向かい、その後航空路になります。

ダルビッシュが由来でDALBIとネーミングされたようです

DALBI DEPARTURE AIPより

北への出発

稚内などの道北、ヨーロッパへの出発は北へと向かいます。KURISから航空路に合流します。SIDはPATRUSH Departureです。

PATRUSH Departure AIPより

東方面への出発

道東の空港へは東に離陸後向かいます。CHE VOE/DMEから航空路に合流します。SIDはCHE Departureで離陸後CHEに向かいます。

CHE Departure AIPより

新千歳空港 出発方面 まとめ

方面別をまとめるとこのようになります。

最後までお読みいただきありがとうございました👨‍✈️

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